大川の技と職人

匠の技

大川総桐箪笥

本物はいつの時代にも褪せることがなく
新鮮に煌めきつづける

時代に育まれ磨きぬかれた正統の美、その本物の美しさを探求しつづけ、職人の技が隅々までいきとどいた手作りの桐箪笥は、時代を超え、新鮮な輝きを放ちつづけます。

桐たんす

 

福岡県知事指定特産工芸品[昭和61年度指定]

大川家具の開祖、榎津久米之介が船大工の技術を生かして、天文5年(1536年)指物を始める。これが「榎津指物」の起こりとされているが、家具が主流になるにはまだ時を要する。今日の箪笥(たんす)と同様のものが庶民の間に普及し始めるのは18世紀を待たなければならない。この時期、大坂製の箪笥がこの地へ下っていた記録が残っている。
文化9年(1812年)榎津長町に生まれた田ノ上嘉作は、久留米の細工職人に弟子入りし箱物の製作を習得して帰郷、箱物製作を始める。帳箪笥・衣装箪笥が19世紀中頃から生産され始めるが、大川独特の形となるのは明治に入ってからと思われる。

 

大川総桐箪笥

匠の手技の美しさが今様の暮らしの中にゆかしくたたずむ

 

1.板乾し

1.板乾し

製材された桐板を板干場で2年ほど雨に打たせてアクを抜く。
板の木目と素性を見極めて板選び。頭の中でこの板は箪笥の何処にくるか決まっている。

 

2.板焼き

2.板焼き

木取りの前に曲がった板に焼きを入れて真直ぐにしていく。
板厚を無駄にしない、貴重な材を大切にする先人の知恵が生きている。

 

3.板矧ぎ(いたはぎ)

3.板矧ぎ(いたはぎ)

長台でかねくちを合わせて、前板には目が詰まった柾目(まさめ)合わせ、側板には板目に板目を抱き合わせ美しく見えるように、板を剥いでいく。

 

4.ホゾ組合せ

4.ホゾ組合せ

柔らかい桐の場合鑿は押すのではなく刺身を切るように刻んでいく。
桐箪笥は材選びから組立てまでを一人の職人が仕上げる。刻みの道具も、それぞれの職人が自分で手入れした道具を使う。

 

5.本体組立て

5.本体組立て

大きな箪笥も自分の作業台で一人で組立てていく。
さまざまな接取加工された部材が、竹クギや木クギで組立てられていく。美しく仕上げるために手間を惜しまない。

 

6.抽斗組立て

6.抽斗組立て

柔らかい桐材に適した包蟻組みで抽斗(ひきだし)が組立てられる。本体に隙間無く納まるように、一つ一つ鉋で0.01mmの調整をする。

 

7.ヤシャブシ

7.ヤシャブシ

夜叉倍子(やしゃぶし)の実をコーヒー色になるまで長時間煮た煮汁がヤシャブシ。ヤシャブシを塗った箪笥は長年の間に味がでる。

 

8.塗り

8.塗り

桐箪笥の表面はヤケ防止と美しい仕上げのために、ヤシャブシにとの粉を混ぜた物を刷毛に絞りながら数回重ねる。カルカヤの根を束ねたうずくりで、木目に沿って目立てを行う。

 

9.金具付け

9.金具付け

最後に前飾り、丸環、錠等を取りつける。桐箪笥金具は、民芸金具のような無骨なものではなく、大名道具に付けられていた優美で手が込んだ、美術工芸的金具を使用する。

 

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